入れ歯が原因の口臭について~原因と対策まとめ~

入れ歯と口臭の関係について

入れ歯が原因の口臭に悩んでいませんか?
入れ歯の扱い方によっては、口臭が発生しやすくなることがあります。しかし、原因を正しく理解し適切なケアを行えば、口臭はきちんと予防・改善することができます。ここでは、入れ歯による口臭の考えられる原因とセルフチェック方法、正しい清掃・予防法、そして口臭対策に役立つ入れ歯用グッズをご紹介します。ぜひ最後までお読みいただき、口臭対策の参考にしてください。

考えられる原因とセルフチェック

入れ歯が原因で口臭が起こる背景には、いくつかの要因があります。最も多いのは、入れ歯に残った食べかすやプラーク(細菌の塊)が時間とともに発酵し、腐敗したような臭いのガスを発生させることです。特に入れ歯のくぼみや歯ぐきとの隙間は汚れが蓄積しやすく、細菌が繁殖して強い口臭の原因となります。
また、唾液には口内を洗浄する自浄作用や抗菌作用がありますが、高齢になると唾液の分泌が減少するため、細菌が増えやすくなります。そのような口内状況で、合わない入れ歯を使用して口腔粘膜に傷や炎症が生じてしまうと、そこに細菌が繁殖して臭いの元となることがあります。加えて、保険適用の入れ歯に多いレジン(プラスチック製)素材は水分を吸収しやすく、細かな傷も付きやすいため、内部に細菌や臭いが蓄積しやすい点も口臭の一因です。
では、自分の入れ歯が口臭の原因かどうかを確かめるには、どうすればよいでしょうか。簡単なセルフチェック方法をいくつか試してみましょう。

入れ歯のにおいを嗅いでみる
:入れ歯を外して直接においを確かめます。外した入れ歯から不快な臭いがすれば、入れ歯に付着した食べかすや細菌が臭いの原因になっている可能性が高いでしょう。清掃後にもう一度嗅いでみて臭いが軽減すれば、お手入れ不足が原因と考えられます。

入れ歯を外した状態で息をチェック:入れ歯を外し、手のひらを口元に当てて息を吐き、自分の息の臭いを嗅いでみます。または家族に協力してもらい、入れ歯を装着した状態と外した状態で口臭を比べてもらう方法も有効です。入れ歯を外したときだけ臭いが軽減・消失するようであれば、入れ歯に原因があると判断できます。

入れ歯が原因の口臭を防ぐ清掃と保管方法

口臭対策の基本は、入れ歯を清潔に保つことと口腔内の衛生管理です。
・毎日の清掃
まず入れ歯は毎日丁寧に清掃しましょう。食後は可能であれば入れ歯を一度外し、流水でしっかりすすいで食べかすを洗い流します。加えて1日1回は入れ歯専用ブラシを使い、入れ歯全体をやさしく磨いて汚れを落としてください。
※このとき、研磨剤入りの歯磨き粉や硬いブラシの使用は避けましょう。入れ歯の表面に細かな傷がついて汚れが付着しやすくなり、かえって口臭の原因となってしまいます。磨く際は毛先の柔らかい入れ歯用ブラシと、水または入れ歯専用の洗浄剤を使用すると安心です。
・清掃後の保管
清掃後の保管方法も大切です。外した入れ歯はしっかり清掃したうえで専用の容器に入れ、水または洗浄液に浸けて保管すると清潔な状態を保てます。乾燥したまま放置すると入れ歯が変形しやすく、細菌も繁殖しやすくなるため注意が必要です。
・口腔内の衛生管理
入れ歯だけでなく、お口全体のケアも忘れずに行いましょう。入れ歯を外した後、残っている歯や歯ぐきも丁寧にブラッシングし、舌の表面も専用ブラシで軽く掃除すると口臭予防に効果的です。

口臭対策グッズ紹介

最後に、入れ歯の口臭対策に役立つグッズをいくつか紹介します。いずれも入れ歯を清潔に保ち、臭いの発生を防ぐ助けになるアイテムです。

入れ歯専用ブラシ:入れ歯のお手入れ用に設計された専用ブラシです。うがいだけでは落とせない入れ歯の汚れも、流水下でこのブラシを使って磨くことで効果的に除去できます。毛先が柔らかく入れ歯を傷つけにくい形状になっており、複雑な部分や裏面までしっかり清掃できます。毎日のケアに1本用意しておくと安心でしょう。
おすすめアイテム:

入れ歯洗浄剤:水に溶かして使用する入れ歯用の洗浄剤(洗浄タブレットや液体)です。洗浄剤には除菌・消臭効果があり、入れ歯に付着した細菌や頑固な汚れ、そしてレジンに染みついた臭いまで取り除くことができます。一般的には就寝中に入れ歯を浸け置きするタイプが主流で、毎日のブラッシングに加えて併用すると入れ歯を清潔に保ちやすくなります。
おすすめアイテム:

保管用ケース:入れ歯を保管するための専用ケースです。蓋付きの容器に水や洗浄液と一緒に入れ歯を浸けておくことで、衛生的かつ安全に保管できます。就寝時の浸け置き保管はもちろん、旅行や外出時の持ち運び用ケースとしても便利です。ケースに入れて保管すればホコリの付着や紛失・破損の予防にもなりますので、ぜひ活用しましょう。
おすすめアイテム:

入れ歯による嫌な臭いも、原因に合わせた対策と毎日のケアで必ず改善できます。適切な清掃と工夫を続けて、入れ歯とお口を清潔に保ち、自信をもって笑顔で過ごしましょう。

上部へスクロール