入れ歯の正しいお手入れ方法と毎日のケア

入れ歯のお手入れは毎日の大切な習慣です。
後期高齢者の約8割が何らかの入れ歯を使用しており、正しい入れ歯のお手入れは口腔の健康維持に欠かせません。入れ歯も自分の歯と同じように毎日お手入れすることで、清潔さと快適さを保ち、長持ちさせることができます。一方、お手入れを怠ると細菌繁殖による口臭や感染症のリスク、入れ歯の変色・破損などにつながるため注意が必要です。ここでは毎日できる基本のお手入れ方法について詳しく紹介しますので、正しい方法で不安を解消していきましょう。

基本的な入れ歯のお手入れ

ここでは基本的なお手入れの流れをご紹介いたします。
・食後のすすぎ、汚れ落とし
食事後は入れ歯を一度口から外し、流水で食べかすや唾液を洗い流します。熱すぎないぬるま湯で軽く指でなでるようにすると汚れが落ちやすくなります。

・専用ブラシでやさしく磨く
1日1回は入れ歯用ブラシや毛先の柔らかい歯ブラシで入れ歯全体を磨きましょう。強く磨く必要はありません。磨く際は研磨剤入りの歯磨き粉は避け、水か入れ歯専用洗浄剤を使用しましょう。
弊社で取り扱っているミラクルフィットⅠには必ず中性洗剤を使用してください。

・夜間の保管方法
就寝前には入れ歯を外し、コップ一杯の水か専用洗浄液に浸けて保管します。夜間外すことで歯茎を休ませる効果もあり、
細菌繁殖や誤飲事故の防止にもつながります。翌朝装着前には水道水で十分すすいで洗浄剤を落としてから使用してください。
弊社で取り扱っているミラクルデンチャーは装着したままの就寝をおすすめしています。

入れ歯を長持ちさせるための入れ歯のお手入れ

入れ歯を長持ちさせるためのお手入れのコツをご紹介します。
・丁寧な扱い:入れ歯は衝撃に弱く、落下や衝突で破損しやすいものです。洗浄時は洗面器に水を張ったり、柔らかいタオルを敷いて衝撃を和らげる工夫をしましょう。
・自己調整はNG:入れ歯が合わなくなっても、自己調整は避け、必ず歯科医に相談しましょう。専門的な調整・修理により入れ歯の寿命を延ばせます。
・定期検診とプロのクリーニング:入れ歯使用中も定期的な歯科受診をお勧めします。歯茎の状態チェックや噛み合わせ調整により、不具合を早期に解消できます。
また、歯科医師による専用機器でのクリーニングは、自宅ケアで落としきれない汚れを除去してくれます。

やってはいけない入れ歯のお手入れ

避けた方がよい入れ歯のお手入れ方法をご紹介します。
・熱湯での殺菌:入れ歯の多くは熱に弱い樹脂製のため、熱湯消毒は変形や劣化を招きます。消毒には専用洗浄剤を使いましょう。
・一般的な歯磨き粉の使用:市販の歯磨き粉に含まれる研磨剤が入れ歯を削り、表面が荒れて汚れがつきやすくなります。
・固いもので強くこする:金属たわしや固いブラシで力を入れて磨くと、細かい傷がつき菌の温床となってしまいます。
◎おすすめのブラシ


・家庭用漂白剤での消毒:塩素系漂白剤は入れ歯の変色や、金属部分の腐食を引き起こします。
・洗浄剤への長時間浸漬:説明書の時間を超えて浸け続けると、逆に細菌が増殖したり素材が劣化する場合があります。

おすすめの洗浄剤と保管方法


入れ歯のお手入れを行うにあたっておすすめの洗浄剤と保管方法をご紹介します。
・市販洗浄剤の種類:錠剤タイプは手軽で、液体タイプは濃度調整が可能です。どちらも水に溶かして規定時間浸漬するだけで効果的な除菌・消臭ができます。
◎おすすめの市販洗浄剤



・乾燥を防ぐ保管法:入れ歯は水分がないと変形するため、使わない時は必ず水に浸けておきます。専用ケースがあればホコリも防げて衛生的です。
◎おすすめの専用ケース

・部分入れ歯への配慮:金属バネがある部分入れ歯は、金属対応の洗浄剤を選ぶか、事前に歯科医師に確認すると安心です。
適切な道具選びと保管環境により、入れ歯を清潔で長持ちする状態に維持できます。特別な技術は不要で、毎日の習慣として続けることが最も大切です。

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